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2010年05月 アーカイブ

スフィンクスの年齢は? その2

学界側の異議にもかかわらず、ド・リュビックの観察は正しいのではないかという考えが、ジョン・ウェストの脳裏からはなれませんでした。

しかし、もしそうだとすれば、その結果はたいへんなことになります。

「これほど単純で、しかもこれほど重大な影響をおよぼす第二の問いを見つけるのは、なかなかむずかしいことでしょう」と、かつてウェストは述べました。

ウェストはこの問題をみずから究明することにしました。

気象条件による石の浸食の研究は、古典的なエジプト学よりはむしろ古生物学や地質学の専門分野に入るので、ウェストは1990年にボストン大学の地質学と古生物学の教授、ロバート・ショーク博士に問い合わせました。

博士は、ギザにあるような石灰岩の浸食の分野の権威としても定評がありました。

ショークはウェストとともにギザにおもむくことに同意し、天候がスフィンクスと付属建造物に残した跡を共同で調査します。

必要なデータはすべて記録したので、ショークはそれを研究室で吟味することができました。

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スフィンクスの侵食は何によるもの?

まもなく確認されたのは、スフィンクスと付属建造物の浸食は、たしかに水によるものだということでした。

ショークの訓練された目には、深い垂直の亀裂やくぼみ(とくに像の南側を区切る壁にあるもの)は、激しい降雨の跡を示す「典型的な教科書例」だったそうです。

この雨は、数千年にわたって石灰石に降りそそいだに違いありません。

しかし、古気象学の認識によれば、すでにカフラーの時代の数千年前から、このような規模の降雨はもはやサハラ地帯にはなかったとされています。

このことから引き出される論理的な結論はただひとつ。

スフィンクスは、カフラー王の治世よりはるか以前の、まだエジプトを前記の気候条件が支配していた時代につくられたのです。

スフィンクスは通説よりも古いという説を裏づけるのに、これほど説得力のある論拠を提供できるのだから、ジョン・ウェストは自分の研究成果を世に問うことにしました。

その理論の帰結は広い範囲におよぶもので、ウェストはそれが公開で議論されることを期待しました。

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